2010年7月28日水曜日

グループワークの展開過程

 人は一人で生きているのではない。さまざまな人との関わりの中で社会生活を営んでいる。また、人は生涯において常に何らかの集団に属している。好む好まないに関わらず、人は集団とのかかわりを断ち切ることはできない。そういう意味で、人間は自ずと社会的な存在なのである。
 人間と環境はそれぞれ独立しているのではなく常に相互に依存しており、人間の発達や生活への影響は無視する事はできない。そう考えると、集団は人格や価値観だけではなく、
それぞれ個人の思想や態度、行動など、生活にかかわるあらゆる側面に影響を及ぼしているといえよう。集団は、人間にとって最も身近で重要な社会的環境である。
 集団には、グループ・ダイナミクス(集団力学)という、メンバー同士に相互に作用する不思議な力がある。そのようなことも含めて考えて、グループワークを定義すると「個人の成長とその個人の社会的な機能や社会的な適応能力を高め、発達を促す」点があるのである。グループワークの展開過程として四つの段階(準備期、開始期、作業期、終結期)に分けて整理しておく。
 準備期は、施設や機関においてグループワークの必要性が生じた時に、メンバーが始めて顔を合わせる前に準備をする段階である。援助対象者を決定したり、グループの形成計画を立てることが必要である。その所属機関に対するバックアップ体制を確立して置くことも重要である。メンバーについての情報を集めるのもこの時期である。メンバーへの理解を深めることが今後のグループワークでの「波長合わせ」に大いに影響するのである。
 開始期は、メンバーが始めて集まってからグループとして動き始めるまでの段階である。
前回の内容を一緒に振り返り、今回の目標を明確にしていくことが重要になる時期です。
雰囲気を和らげ、メンバー同士が関係を深めていくことができるようにする必要がある。
グループワークを実施する事になった理由や背景、グループワークの目的と意義、グループに対してワーカーが支援できる内容や責任を明確にしておくことも重要である。
 作業期はメンバーとグループ全体が、目的達成のために成果が出るように進めていく段階である。仲間意識が高まってきた段階ではグループの共有された価値観や暗黙の合意事項をルール化することも重要である。また、孤立化するメンバーを個別的にアプローチしなければならないこともある。
 終結は、グループ援助を終わりにする段階である。メンバーにとっては次の生活への新しいスタート・出発である。突然の別れによる悲しみや喪失感が生じ、いつまでも心の整理がつかない複雑な感情が生じる事がある。今後、ひとり立ちするのか、個別のサポートが必要なのか、グループでのサポートが必要なのかをワーカーは見極めることが重要である。

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