私たちは日ごろの生活の中で、また人生において、家族、地域社会、学校、職場、趣味のサークルなどさまざまな社会的グループに所属して成長していく。人は集団とのかかわりを断ち切る事はできない。人間は自ずと社会的な存在なのである。
このグループの中で、人と人との関係を築き、役割をもち、親しくなったり、また対立したり疎遠になったりする。このように集団における「相互作用」の積み重ねが私たちの人間的成長に大きな影響を与えている。
集団が人間に与える影響を考えるならば、その集団の質、その集団経験の質や中味が重要になる。個人に対して、その集団が親密であり、友好的である場合は、集団に属することに喜びや安心を感じることができる。その逆である場合は、居心地が悪く苦痛を感じるであろう。集団にはこの両面性がある事に注意しなければならない。
グループワークは、この集団における不思議な力を最大限利用する事により、個人の問題解決につなげる事のできる一つの方法である。ソーシャルワーカーとクライエントの二人だけでは解決できなかった問題も、クライエントが集団から得た力で克服することができることがある。ただし、専門的に集団を選択しなければ、前述のように、その集団に属すること自体苦痛となり、問題自体を大きくしてしまうことも考えられる。
そこで、ソーシャルワーカー(専門職)がグループにかかわること、かかわり方が大変重要になる。専門職が大きくかかわる、集団を先導していくものがグループワークである。類似の概念的グループでは、サポートグループ、当事者組織、自助グループなどが挙げられる。後者に行くほど専門職のかかわりは薄くなり、クライエント自らその集団の中で、自分の存在意義を見出すことができるようになる。言い換えれば、グループワークから始まって、徐々に専門職のサポートを少なくしていき、その集団の中でクライエント自ら、活動できるように自助グループへとつながることが望ましい。
われわれ、専門職はクライエントのニーズ、問題点を的確に理解し、その人が必要とする集団援助を見極めて提供しなければならない。そして、クライエントが人とかかわる事を通して社会とつながり、自立した生活を送ることができるように援助することが最大の目的である。
人間は人の間と書く、人と接していなければ人間としての存在意義は見出せないのである。自己のアイデンティティを証明できないのである。
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